韓国格差社会を映す「リアル半地下生活」に潜入



※1月21日に「ゆうがたサテライト」で放送したニュースです。

経済の低迷が続くお隣韓国でいま問題となっているのが、格差の拡大。その象徴ともいえる場所を訪れた。

韓国・ソウルは今、空前の不動産バブル。この2年間で、不動産価格がおよそ4割も上昇し、韓国政府も対策に乗り出す事態となっている。

韓国・文在寅大統領「不動産価格の上昇はもとに戻されるべきだ。韓国政府はさらに強力な対策を打ち出す計画だ。」

そうした中、ソウル市内に、激安の物件があるという。不動産業者がその理由を教えてくれた。

不動産業者「部屋の半分が地面より下にあって窓の部分だけが地上に出ている半地下の部屋です」

実はこの物件、部屋の半分が地下に埋まっている「半地下物件」だ。

ソウル支局・横堀記者「半地下物件には、非常に特徴的な場所がある。トイレは他の場所よりも高いところに設置してある」

床からおよそ60センチも高い所にある奇妙なトイレ。浄化槽よりも高い位置に設置しないとトイレの水が逆流してしまうためだ。その分、家賃は一般の部屋と比べ4割も安い、1ヵ月3万5,000円ほどとなっている。

不動産業者:「まとまったお金がない人たちは家も買えません。新婚夫婦で半地下に住んでいる人たちもいます。

一方…ここで半地下生活を20年以上おくっているのが崔錫朝(チェ・ソクジョ)さん、62歳。

崔錫朝(チェ・ソクジョ)さん「夏には湿気で少しカビが生えるんだ。空気が良くないから、朝起きたら新鮮な空気を入れて換気をするのが日課だよ」

バイク事故で頭に大ケガをして、仕事がなくなり、妻とも離婚。以来、1人で半地下生活を続けている。

崔錫朝(チェ・ソクジョ)さん「貧乏人はますます貧乏に、金持ちはますます金持ちになって、格差は広がる一方だ」

半地下は今、韓国の格差社会の象徴。貧困層を中心に37万世帯もが半地下生活を強いられているのだ。そうした中、いま話題となっている映画が…。

「半地下」に住む4人家族。無職の息子が豪邸生活を目の当たりに…。埋められない韓国の格差社会を描いた作品で、アメリカのアカデミー賞では、作品賞など6部門にノミネートされ、注目されている。

映画を作ったポン・ジュノ監督は・・・ポン・ジュノ監督「家庭の経済的な事情で仕方なく半地下に暮らす人もいます。その格差が解消されればいいと思いますが、今後の未来を考えても、それは簡単な事ではないんだろうなと思えます。」

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